餃子はどこに消えた

「自炊はしないけど、大抵の料理は美味しく作れる」

これが僕の密かな強みでした。

学生時代 さまざまな飲食店の厨房で働いた経験があったからです。

試しに先日、ビールのお供として、生まれて初めて餃子を作ってみました。

高校卒業後、4時間に1度「痩せたい」と呟くほど長年体重増加に悩まされている僕ですので

今回はヘルシーに。

タネはノンオイルツナ・大葉・ニラ・豆腐。

化学調味料の偉大さを実感しながら完璧な味付けのタネが完成。

餃子の皮の代わりにライスペーパーで包みました。

味変として、キムチバージョン・カレー粉バージョンも作成。

あとは焼くだけです。

コロンとした可愛らしい見た目。

きっと、ライスペーパーの薄皮が狐色に変化し、

今にも「サクッ」「ゴクゴク…」「かあ〜〜夏はこれだな」と

1時間後 極楽浄土にいるであろう自分の姿が容易に想像できました。

いざ至福の瞬間へのカウントダウン、焼きの作業にとりかかりました。

 

 

数分後、言葉を選ばすに申し上げると、得体の知れないブヨブヨの化け物が10体仕上がりました。

全くこんがり焼けず、タネがあらゆる方向に吹き出し、熱された油が付着して爆発を繰り返しています。

タネの爆発により、コンロ付近は地獄絵図。匂いもすごいです。ゴミです。泥というか。

さきほどまでのコロンとした可愛らしい姿からは想像もつきません。

多分だけど、俺呪われる、コイツらに。

「よくも…」って1体1体から聞こえる気がする(甲高い声で)

え…?焼いただけなんだけど…?と自分を落ち着かせながらフライパンにこびりついた怪物を味見してみました。

味も結構ゴミ系でした。ヘドロ系というか。

 

よくよく考えてみたら、最近珍しく僕が作った料理といえば

■岩(無水カレーを作ろうとしたら、茶色い岩の集合体が出来上がった)

■苔(無限ピーマンを作ろうとして、ごま油が多すぎたのか、全ての具材が溶け始めた)

■棒(納豆チーズオムレツを作ったつもりが、異常に硬く、普通に手で持てた)

このようなラインナップでした。

よく考えてみたら、学生時代働いていた店。焼肉屋でした。

 

 

唯一、最近成功したのが「もつみそ煮込み」ですが、

これは酒のつまみに少しあるのがいいのであって

凄まじい量を作ってしまい身体が拒否反応を示したため、もう一生自分では作らないと思います。

 

関係ないですが、最後に先日実家に帰ったときの冷凍庫を、お見せします。

母よ、何か悩みがあるなら、なんでも言ってくれ…