戯画とTシャツと私

変なTシャツでおなじみオペのSです。

マコセのメンバーからは架空の餃子屋と架空のパイ屋のものが好評です。「かわいい~」や「おもしろいね!」と言ってもらうたび喜んでいます。

マコセだけじゃなく、たまたま入ったお店でも食いぎみに「何ですかそれ?!」と店員さんに声をかけられるほどです。きっと電車の中でも「餃子屋?」「パイ…?」と乗り合わせた人たちが「この人バイト先の制服で通勤してるんだな」という目で見られていることと思います。

そのかたわら存在感の薄い、宙に浮かぶ家の中から少女が下を覗いている絵のTシャツがあります。とある変な漫画家が描いた絵で、これも非常にお気に入りです。何度も着て出勤していますが残念ながら突っ込まれたことはありません。全体的にグレーで見えづらいのかもしれません。

その漫画家が新しく本を出したので先日購入しました。500ページ超の線形代数の教本です。なんで?と思いますよね。私も思いました。正確にはその漫画家は装丁・装画を担当していて本文を書いているのは数学の研究者です。今は亡きセンター試験で数ⅠAが8割、数ⅡBが6割5分程度の得点というていたらくだった私が(志望校のボーダーはどちらも9割5分くらいでした)、いまさら数学の本を手に取るとは思いませんでした。

カバーのためだけに数学の本を買うのか…と3日ほど悩みました。えいやっと買ったところ届いた本にはカバーだけでなくカバー下にも、開いてみると各章の見出しのページにも、かわいい謎の生き物が描かれています。かわいい謎の生き物は大好きです。謎じゃなくてもかわいい生き物は大好きです。そして装丁はシンプルで非常にクール。毎回自身の単行本もデザイナーじゃなく漫画家本人が装丁を手がけています。偏執的なこだわりを感じます。装丁をやってる漫画家は総じて変な人だと思っています。

Tシャツについてはまだまだ大事に着ていく意向ですが、そろそろくたびれてきたので新しいTシャツも欲しいです。新作の漫画も欲しいです。傍らに教科書を置き、ためつすがめつしながら本の内容もときどき読み進めたいと思います。