テレビや書籍で「凄い」と取り上げられることの多いディズニーのキャスト(パークスタッフ)のゲスト対応。
実は、私も目の前で見てしまったことがあります。
学生時代の友人たちと東京ディズニーシーを訪れた際のことでした。
友人がポケットに入れていたスマートフォンをなくしてしまったのです。
その時 乗っていたのは『センター・オブ・ジ・アース』。
パークのシンボルとなっている火山の中を駆け抜けるアトラクションです。
暗闇、こだわり抜かれた複雑なコース、疾走する乗り物…
乗っている間に落ちて吹き飛ばされたら、探すのも、無傷で見つかるのも難しいでしょう。
落下場所が悪ければ、アトラクションの運行に影響が出る可能性も。
不安が募る中、近くにいたキャストの方に相談させていただきました。
その若い女性キャストさんのきめ細やかな対応に、私たちは驚かされることになります。
状況を聞くと、キャストさんは即座に無線であちこちに連絡をとってくれました。ただ、暗くて広いアトラクションゆえ すぐには見つかりません。
「分かり次第 連絡しますね」で一旦切り上げることもできたはずですが、『こんなに不安なままでは、せっかくのパークを楽しめないだろう』と考えてくださったのでしょうか。
ひとまず全員が座って待てる場所に案内し、数分おきに私たちのもとに来て「○○にはなかったと△△から連絡があった」と最新の情報を常に共有してくださったのです。業務を離れる時間になると後任の方と一緒に来て丁寧に引継ぎしてくださったのも、私たちに心細い思いをさせないためだったのでしょう。
一緒になって心配し、親身になって力を尽くしてくれた彼女のおかげで
不安ばかりが占めていた私たちの心には
「こんなに頑張ってくれるなんて」という驚きと
「今できることは皆さんが全部してくださった」という安心感、
そして「このキャストさんに出会えて良かった」という想いが広がって、
スマホが見つからないという状況は変わらないものの
私たちの気持ちは本当に軽くなっていたのです。
夜間のメンテナンス作業で見つかることを願い、キャストさんと別れた私たちはパークで残りの時間を満喫。
「また来ようね!」と何度も言いながらシーを後にしたこと、
そして翌日、スマホが見つかったとお電話を頂いた時の喜びは
一生忘れないでしょう。
(閉園後に一生懸命探してくださり、コース内にあったものの、なんとほぼ無傷で見つかったそうです)
悲しい思い出になりかけた私たちの旅を
真心のこもった仕事で、感動に変えてくださったキャストの皆さんは
まさに『魔法使い』でした!
頂いた優しさを、今度は私たちが誰かのもとへと届けたいです!
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ピンクの羊
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